2005/04/03

今日のプレゼン

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Posture, Posture, Posture その 2

前回の続きです。

  • アイコンタクト
  • 所在のない手
  • 話す内容を忘れてしまう
  • どうやって、動くか
アイコンタクト

小さいころ、親や学校の先生に、話をするときには相手の目を見て話しなさいといわれたことないですか? プレゼンでも同じなのです。

でも、少人数のプレゼンだったらまだしも、大勢を前にしてアイコンタクトも何もあったもんじゃないと思われるかもしれません。

でも、違うのです。

何百人いようがアイコンタクトは必須なのです。

聴いている側からすればアイコンタクトをされると、何となくでも意識しますよね。それだけでも集中度が大きく変化すると思います。

話している側からすればアイコンタクトの利点は

  • 聴衆からのフィードバックが得られる

につきます。

聴衆がどのようなリアクションをとっているかで、プレゼンがうまくいっているか、理解してもらっているかなどが分かるのです。

寝ている人が多ければ、それは寝ている人が悪いのではなく、自分の話し方が悪いのです。

うまくいっていないなと感じたら、その流れを切ることも重要です。

たとえば、挙手ネタをするとか、デモをするなど、少しでも流れを変えるようなことができると思います。

でも、アイコンタクトをしていなかったら、それすら分からないのです。

よく前を向いて喋っていても、目がうつろな人がいますね。どこを見て喋っているのかぜんぜん分からない人です。私もよくそういうことがありました。とても緊張していたりするとこうなりがちです。

こうなっていたら、たとえ前を向いて喋っていても聞いている人たちには伝わりません。やはり、目を見て語りかけないと。

アイコンタクトをするときのコツは、すべての人に公平に目を合わせるということです。リアクションが大きい人 (たとえばよくうなずいてくれる人) がいたりすると、どうしてもその人を中心に話してしまいがちになります。

でも、そうしてしまうと、逆にそのほかの人に伝わらなくなってしまうのです。

50 人いたとしても、1 人 1 秒目を合わせれば、約 1 分ですべての人に目を合わせられるのです。そう考えれば 500 人いても 10 分でひと回り、30 分ぐらいの発表だったら 3 回りできます。

まぁ、実際にはそんなにはできないとは思いますが、少なくともすべての人にアイコンタクトをする気概だけは持っていたいものです。

所在のない手

ポインタの時にも話しましたが、ポインタを持っているとついそれをもて遊んでしまってろくなことがありません。

それでなくても、手のやり場というのは意外に困るものです。

そのまま自然に胴体にそっておろすというのはいいようで、見た目はあまりよくありません。

それでは、手を後ろで組むのは... なんかえらそうにしているように見えてしまいます。

どうしましょう。

まずは女性の場合です。女性の場合は手を前で組みます。簡単ですね。

ところが、男性がこれをやると、ちょっと見た目がよくありません。

男性の場合は手を組んで、ひじを 90 度曲げます。そうすると、ちょうどおへその前あたりで手を組んだ姿勢になります。

これが基本になります。

さて、今まで何度も動くな、動くなと書いてきましたが、手だけは別なのです。

そう、身振り手振りを大げさなくらいやるべきなのです。

外国のエグゼクティブのプレゼンを見ていると、よく手が動いているのが分かると思います。本当はあれぐらいやらなくてはいけないのですが、なかなか難しいですね。

無意識にからだを揺らしたり、ポインタをもてあそぶことはできるのですが、意識的に動かそうとするとこれが難しいのです。

でも、そんなことはいってられません。

ここでまたポインタの弊害が出てしまうのですが、指し棒を持っていると手振りはとてもやりにくいのです。やっぱりポインタは使わないほうがいいですね ^^;;

話す内容を忘れてしまいそう

なぜか女性の方に多いのですが、原稿を持ったまま喋られる方がいますね。

持っているだけならばいいのですが、読んでしまうのはダメです。ぜんぜん伝わりません。

読んでしまうとどうしても下を向いてしまいますし、活字を追うのが精一杯で聞いている人たちからのフィードバックを得ることができません。

また、自分が原稿のどこを話しているのか分からなくなると、頭が真っ白になってしまいます。

基本的に原稿を読むということ自体がもうダメなのです。

でも、話すことを忘れてしまいそうという方は多いと思います。

そんなときにお勧めなのが、英単語などを覚えるときに使う単語カードです (正式名称はなんていうのでしょう?)。小さいのでもいいのですが、できればもう少し大きなカードがいいと思います。

このカードに喋るべきキーワードを書き込みます。あくまでもキーワードです。文章を書いてしまったら、原稿を読むのとぜんぜん変わらないですから。

Scott McNealy

プレゼンの時には一瞬だけ見てから喋るようにします。一瞬で見て取れるようにしなければいけないので、キーワードを書くようにするわけです。

もちろん、カードを見て喋ってはダメです。一瞬カードを見て、それから顔を上げて聴衆に向かって喋らないと。

そういえば、このカードをよく使っている人をご存知ですか?

そうです、Sun Microsystems の CEO である Scott McNealy です。

彼ぐらいの人でもこのカードを使っているのですから、ぜんぜん気兼ねはいりません。原稿読むよりぜんぜんいいですよ。

どうやって動くか

分かりません。私も模索中です。

アメリカのエグゼクティブのプレゼンテーションを見ていると、本当に効果的に動きますね。歩くべきところで歩き、止まるべきところで止まる。でも、上半身はぶれない。

ああいう風に自分もやってみたいと思うのですが、意識すればするほど動けません ^^;;

全身を使ってプレゼンをする人もいます。私が見た中で印象的だったのは Martin Fowler です。動と静をとてもうまく使い分けて、動くべきところでは全身を使って表そうとします。

私が聞いたのはリファクタリングに関する講演だったのですが、通常の実装とリファクタリングではギアを切り替えるのだといって、ギアを切り替えるまねをします。

でも、その動きは昔の鉄道のレール切り替え機みたいな感じなのです。でも、その大きな動作が非常に効果的でした。その動きが少しコミカルであったことも効果を高めるのに貢献していたと思います。

どうすればああなれるのか。模索の日々が続いているのです。

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